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新人賞歌人に高卒はいない

オレは高卒なんだが、歌人が大卒ばかりであることに気づいた。

新人賞を受賞した歌人で高卒はいないのか調べたが、ひとりも見つからなかった。

あたらしいほうから調べた。主に2000年までさかのぼった。

▽短歌研究新人賞だと2002年の受賞者は学歴がわからない。それ以外の受賞者は大学進学者であると確認した。大学中退が一人いた。

▽角川短歌賞だと2005年の人の学歴がわからないが、教師をしてるから大学行ってるだろう。2002年の人もわからない。大きな結社の選者をしている。それ以外の受賞者は大学進学者であると確認した。

▽歌壇賞は調べても出身校が出てこない歌人が多い。最新の人ですらわからない。




逆に、高卒の歌人をネットで検索して出てきたのは、稲葉京子、正岡豊、蝦名泰洋。



正岡さんが高卒なのが疑わしいので調べた。
証拠を得た。



2018年3月23日の正岡さんのツイート。
https://t.co/YoSgiP7oLH

“愛妻のサキが花粉症と風邪のダブルパンチで寝てるので、今日は静かに本読み日。「現代短歌」3月号、山田航の文章、

「特に学歴の分断は顕著で、日本では大卒と非大卒とで全く違う国に暮らしてるといっていいくらいコミュニティが分かれてしまってる。」

はリアル。私も高卒なんでよくわかるわこれ。 https://t.co/SDwvzRKczm






「高卒 短歌」「高卒 歌人」で検索して、高卒歌人を探したけど、有名なひとはあまりいない。それを調べるオレのコンプレックスよ。

一番調べやすいのは、ツイッターをやっている歌人であれば、「ツイッターID+大学」でツイート検索する方法だ。「大学」ででなければ「高卒」「高校」「学歴」などとずらしていけばよい。


「全く違う国に暮らしてる」か。そこまでは考えてなかった。

分断ということで言えば、オレは大卒と非大卒なら非大卒だし、中央と地方なら地方だ。
でも、そんなにスッパリ二つに割れるものじゃないと思うよ。オレのいる所は地方のなかでは人口が多い場所で、本とか手に入りやすいし、便利に暮らしているつもりだ。「つもり」以上のものではないが。







アンソロジー本も調べた。

山田航編著『桜前線開架宣言』で収録歌人の経歴を見たんだけど、数人が出身校を書いていない以外はみんな大学に行っている。笹井宏之さんは病気で高校中退とあったが。
この本に書いてあるんだけど、野口あや子さんがヤンキー寄りってほんとなの? ヤンキーと拒食症って近いの? 大学を出た人がヤンキーなわけないと思った。お会いしたときにもそういう印象は受けなかった。



千葉聡・佐藤弓生・東直子編著『短歌タイムカプセル』もおなじだ。



もしかして、オレが知らないだけで、高卒以下は学歴を書かないマナーがあったりするのか??

っていうか最終学歴を書くのってそもそもなんのためなんだ。そこで「程度」を見られているのか。出身県や職業が書かれていない場合でも、学歴は書いてあることが多いわけで、それだけ大事だってことなんでしょう。
プロフィールっていうのは、生年も出身地も受賞歴も、どれもみんな「階級」を提示させられているのか、とたったいま思った。



アンソロジー本のなかで、岡野大嗣さん木下龍也さん伊舎堂仁さんはプロフィールに学歴を書いていない。
「歌壇」にちかい人ほどプロフィールに出身校を書くような気がする。「壇」とは上と下があるもので、階級と相性がいいということか。そしてオレは、下のほうにいるわりには階級に興味あるかも。

さっき書いたやり方でツイート検索してみた結果、この三人のうち一人は大学時代のことをツイートしていた。
ほかの二人は大学時代のことを一切ツイートしていない。高校時代のことはツイートしている。







大学や短期大学への進学率の推移は?男女や現役、浪人での数字はどうなっている?
https://education-career.jp/magazine/data-report/2019/education-

大学に進学する人は日本人の6割以下なのに、有名な歌人はほとんどが大学に進学している。やっぱ短歌って頭をつかうし知識も要るってことなんですかね。

オレは今だって、短歌というのは57577ぐらいの文字数でなんか書くものだと思ってる。そこに学問とかあんまり関係ないだろと思ってる。

でもたしかに、頭のいい人のほうがおもしろいあたらしいことを考えつくことは多いと思うよ。
最近、東大のクイズ王の「クイズノック」の動画をよく見るんだけど、創造性があって楽しいよ。「知」が遊びを豊かにするんだと感じる今日このごろだ。
それはオレの最近の趣味の話なので、脱線だ。







新人賞の受賞歌人に限ると、オレしか高卒がいない可能性がある。それなのに受賞したと思えば、オレは非常に珍しい歌人だ。
珍しいけど、それが歌壇のなかでどう活きるのかというと、なかなか難しいでしょうね。
例えば、自分だけ羽根が生えてて空が飛べるとか、珍しい職業の経験があるとかならそれを活かすこともできそうだが、学歴がないことなんかなんのメリットもないよ。



歌人とやりとりしていて、向こうはこちらの言うことがわかるようだけど、こちらは向こうの言ってることがわからないって場面はけっこうある。そうなったらやりとりを長引かせないようにしている。「もっと勉強します」みたいなことを書くなり言うなりして終わらせるようにしている。

ツイッター見てて、この人たちとオレは全然感覚がちがうんじゃないかと感じることは多い。そう感じさせるカタカナ語がいくつかある。「アポリア」とか。カタカナ語以外だと「構造」とか「再生産」が出てくる話は大体わからない。中身がわかんないから、怒ってるなーとか見下してるのかなーとか、雰囲気だけをつかむことになる。
意味がわかるかわからないかの問題もあるし、そういう言葉を知ってても使うかどうか、オレにそれを理解する気があるかどうかの問題でもある。政治や差別への関心のもちかたが、オレのまわりの人たちと違いすぎる。

画面の中と外のギャップにも、もう慣れてきたけども。ネットにはいろんな人がいるよね、って感じで。



大学関係のニュースに関心がない。不正入試のニュースとか聞いても全く心に響いてこない。駅伝まったく見ない。

すずちうさんにこういう短歌がある。
箱根駅伝が始まると無言でチャンネルを変える高卒の父
https://twitter.com/suzuchiu/status/19968841215909888?s=19
オレはこの「父」と同じだ。


オレの家族にも大学を出た人はいないんですよ。歌人のなかにいると、仲間外れで自分だけ劣ってるって感じはすこしある。

たぶん鳥居さんはもっとあるんだろうと想像してみるが、やっぱりオレの想像の範囲外であると思い直した。制服をずっと着てるとかになると、オレの感覚ではもう全然わからない。
学歴のない歌人というのは珍しかったんだが、その枠は鳥居さんが一気に埋めた感がある。







オレの頭がたりないのはしょうがないけど、それを見せつけるのはしのびないから、長い文章、とくに評論の依頼は断っている。オレは論文を書いたことがない。日記や歌集評や短いエッセイの場合は受ける。

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依頼こなし日記 2019.6/4-7/10  ~思考ロックとメッセージ
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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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