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[総合誌読む 129] 角川「短歌」2018年11月号  ●角川短歌賞発表


総合誌読む(第129回)。



角川短歌2018年11月号。 https://t.co/EMFzejj9U5
発売されてすぐ電子版を買ったんだけど、読むまでに時間がかかった。
数首だけ引きます。



笑ひ声どつと立つなか甲高きひとつがありぬ棘のごときが/桑原正紀「ビリケンさんの笑み」




角川短歌賞の発表号でした。


小刻みに前後左右へ動きつつ会釈を繰り返すショベルカー/山川築「オン・ザ・ロード」
→たしかにそういう動きだなと思った。動きが頭のなかで再生された。



腕時計くるひ始むるまひるまにゆるく人だかりに分け入りつ/山川築「オン・ザ・ロード」
→時計が狂い始めるときなんてわからないものだが、それは確かにおとずれる。人々にまでその「くるひ」が伝染していきそうだ。



静かなるひかりの脈を見おろした四十五階展望室に/平井俊「蝶の標本」
→高いところから見てそのように見えるのは、夜に走る自動車のライトだろう。光っていて、脈のように動いている。
「静かなる」がいい。ほんとは静かなものではないわけだが、高さがそれを静かなものにしている。



ここだろう落ち込むのならスリッパのままで湯舟におさまってみる/山階基「コーポみさき」
→いい初句だ。「ここだろう」といきなり言われたら、次が気になる。
住み始めるときにしかしないであろう動作を切り取っている。「おさまってみる」。普通に読めるけどよくみると変わった表現だ。(前にもこういうことを書いた気がする)



あれは君だっただろうか 逆光のジャングルジムに座る人影/渡邊新月「冬を越えて」
→映像というか、影がくっきりと目に浮かんできてインパクトがあった。




連作でどうというのでなしに、一首単位で引いてみました。







中川佐和子さんの「短歌月評」でオレの歌にふれていただきました。川谷ふじのさんの作品と同時にふれていただいたんですが、オレの部分を抜粋します。


ルーレット回して給料決めましょう人生ゲームの子持ちフリーター  工藤吉生
(略)
第六十一回短歌研究新人賞受賞後第一作三十首より。工藤作品は「人狼・ぼくは」(略)のタイトル。工藤作品は、日常を受け入れながらも感じる違和感や憤りを強く押し出して言葉にのせている。



ありがとうございました。





この本おわり。




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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。
2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

「未来短歌会」所属

Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)

第61回 短歌研究新人賞 受賞(2018年)

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