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新人賞受賞あれこれ【3】10年かける/点数の話

7/19のツイートのまとめです。



(新人賞落選作をすぐネットに発表できちゃうっていうのは不幸かもしれない)(私の時代にそれができてたら私は歌人じゃなかった気がする)(小説家になった大学の先輩は落選作を推敲しては応募し直し十年かけてデビューしました)

という、枡野浩一さんのツイッターでの発言をよく思い出します。落選作をすぐには公開せず、推敲するというのをこの数年やってきました。



でも、まだまだオレとしては枡野さんに忠実になりきれてない感じなんです。

▽連作を持ち歩く
▽10年かけてつくる
▽信頼できる友人に見せる
▽大量につくって大量に捨てる


……これらはできていません。

▽名前
▽歌を手書きする
▽落選したものをすぐ公開しない
▽「……」は二つで使う
▽「!」「?」のあとは一字空ける


……というようなことは守りました。それならば実行できそうだったからです。
(いくつかポイントを挙げましたが、この通りの文言ではありません。くわしくは枡野bot @masunobot や枡野さんの著書で)

10年かけて作るというのは『一人で始める短歌入門』に書いてあったと思い出して読み返してみました。158ページ。

同じページに、五人中四人が票をいれた連作で落選した話が書いてありました。この話を読むたび「枡野さんかわいそう! こんなのおかしい!」と思ったものです。

「思ったものです」と妙な言い方になったのは、オレにも事情があるからです。

オレは「未来賞」のときに、最高でない得点で受賞しました。
11点が3人、9点が3人いて、オレは8点。8点で受賞しました。
さっきの「こんなのおかしい!」はどうなるのでしょう。

受賞したので、立場として
「11点とったのに受賞できなかった○○さんかわいそう! こんなのおかしい!」
とは言えないんです。「これでいいのですいただきますありがとうございます」ということでなければならないんです。

よく賞の発表号になると候補作の一覧があって、○だとか順位だとかが書いてありますね。それっていうのは最終判断じゃないんですよね。あくまでも選考会の前の委員一人一人の評価を集めたものなんです。だから選考会を経て変化する場合がある。

それってなんか、点入れのある歌会に似てますね。詠草を見て持ち点を割り振って、それから評をするんだけど、評を言ったり聞いたりしているうちに投票しなかった歌の良さが見えてくる。点を入れたときと歌会終了時で、評価がかわる。
(もちろん歌会と新人賞では全然ちがうんですよ)

そんなこんなで8点の人が11点の人をさしおいて受賞することもありうるし、なんにもおかしいところはないし、オレが申し訳ないとか思う必要はないんだぞという、そういう理屈です(おかしいんじゃないか、申し訳ないと思ってしまいがちなのです)。

だから、もしかしたらこれから発売になる短歌研究9月号をひらいたときに、候補作一覧にあるオレの作品の点数が低くて、ありゃりゃとずっこけるようなことがないとも限りません(まだ選考の詳細は知らないのです)。もし仮にそうなってても胸を張っているべきなんですが、でもできればずっこけたくないなあ。あの一覧表って印象深いものだから。



で、そこまで考え合わせてもやっぱり五人中四人が投票したのに受賞できないのは極端な珍しい話で、迂回しましたが結局「枡野さんかわいそう! こんなのおかしい!」というところに帰っていきます。


この話はここまでです。



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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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