「塔」2017年1月号を読む  ~左回りでかき混ぜる、ほか

「塔」2017年1月号です。

あんまりこういうことしてると、アンタどこの結社の人なのって感じになりそうだけど、面白いんだからしょうがない。
知らない人に言っておくと、オレは未来短歌会の彗星集にいます。加藤治郎さんの欄。2013年のはじめから2015年末まで塔にいました。



「海までの近道」とやじるし書いた人 いまこの町にいるのだろうか/紫野春



一説に稲は飯根(いひね)の転なりとブログに書けばいいね!をもらふ/斎藤雅也

→シャレですね。
Facebookじゃなくても「いいね」はいろんなサービスに今はついている。



納豆を左回りでかき混ぜる今日はなんにもすることがない/西之原正明
→使い勝手の良さそうな下の句だけど、この人が一番うまく使えそうだ。左回りは半時計回りで、ちょっと時間の流れを思わせる。



つらいときのみにあがなうエクレアをカゴに入れるも棚にもどしつ/田村龍平



応援を練習するといふ若さどこへでもゆけ秋晴れの下/小林真代

→上の句は、なるほど若さだなあと感じる。下の句は突き放しているようだが、これこそ大人のエールのおくりかたなんじゃないかな。



イヤホンの左右を取り違へたれば少し新鮮なるなごり雪/千名民時



大好きとふつうのあいださまよって今日もふたりで階段そうじ/井出明日佳

→若い作者なんだろうと想像する。ひらがなが多いが、「掃除」と漢字にするだけで壊れるものがある。大好きとふつうの間に階段がある。



老い犬を川に浸からせ見るともなく見ればそこらじゅう空だらけなり/なみの亜子
→「そこらじゅう空だらけ」とはおもしろい。ひろびろとした場所なのだろう。川にも空が映っているのだと読んだ。



キリスト教うっすら好きでイスラム教それほどでもなし これも教育/川本千栄



昼間見た鳶がゆめのそらをゆく人間に似た影を落として/澤村斉美



雪降りて清まるごとしこの道に捨てられている麺のカップも/吉川宏志




塔1月号終わり。なんか「塔」は時間さえ確保できれば何年もずっと読んでいけそうな気がする。
ほかのいろんな歌誌は年に一度かそれ以下でいいかな。
結社賞の連作が読める機会があったらいろいろ読んでみたい。だから「年に一度かそれ以下」になる。
ちかくの文学館にある結社誌でまだ読んでないのは「かりん」だけになった。



▼▼▼


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2017年1月の工藤吉生の短歌、すべて見せます|mk7911|note(ノート)
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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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