「東北大短歌 第3号」を読む  ~はばたくような毎朝、ほか


東北大短歌 第3号。

20人いて、評論二本ついて108ページ。

第2号は読んでなかったんだけど、創刊号は10人だったから、それに比べたらずいぶん人が増えた。代替わりしてたし、工藤さんが二人になっていた。



カーテンを大きくひらくひとりでひらくはばたくような毎朝がある/工藤玲音
→「ひ」の連続や「く」の連続が印象的。あるいはこれが羽ばたきを表現しているのか。
大きくひらくところに、今日という日への肯定がある。



「二十一 マジ意味わかんなくなかった?」「なかった。」「そっか。」「まだ続くしね。」/寺門玲子
→年齢に対して、意味がわかるとかわからないというのはどういうことだろう。いろんな出来事や変化があって目まぐるしいのが「意味わかんない」かなと読んだ。
二人が対話してるが、もうひとりはおちついていて、意味もわからなくないし、まだ二十一が終わってないことを指摘している。
めまぐるしい生活の人もいればそうでない人もいるという、当たり前のことにそれぞれの人生、それぞれの二十一歳を感じた。連作の最後に置かれていることもあり、「まだ続くしね」がドラマのラストシーンみたいだ。



混じり合ふうつつと死後のぬるき風 午後夏祭りののぼりが立ちぬ/みかみ凜



丸つけた歌は以上です。
浅野大輝さんの「連作空間論」っていう評論が目玉なんだろうけど、よくわからないしまだ続きがありそうなのでうかつなことは言えない。様子を見たい。


浅野→越田→端田、というところにひとつの線があるように見える。美学で貫かれていて、貫きながら変化してゆく線が。
20人いるのに3首しか引けないのは、オレがこの路線にノれなかったことにも一因がある。作者とその作品の問題ではなく、オレとその鑑賞の問題です。
読んだことない作者の歌もあり、興味をもって読んだが、結局知ってる人達の歌しか引かなかった。

それぞれの作者の写真と自己紹介がついてるのがよかった。

以上です。






角川短歌賞予選通過作品「ピンクの壁」50首をnoteで公開しています。400円。紙で縦書きで読めるネットプリントの番号付き。
https://note.mu/mk7911/n/nd28a52e005c7

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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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