宮城県芸術祭の文芸祭に行ってきました

ぬらっ


宮城県の文芸祭に行ってきた感想を書きます。

宮城県芸術祭っていうのがあって、これは今年で53回目をむかえるものなんだそうです。そのなかに文芸部門ができたのは最近のことのようで、文芸作品の公募は今回で第三回ということです。

文学館のイベントに参加したときにチラシを手に取ったのがきっかけでこの公募を知りました。短歌の募集があったので、出してみたのです。

一組2首で応募に千円かかります。オレはこの千円、妥当な金額、出してよい金額だと思いました。2首で二千円という大会が多いので。

短歌部門の選者は佐久間晟さんという方で、お名前は今回はじめて知りました。

選者の作品を読んでから応募したかったのでネットで調べましたが、なかなか出てきません。やっとでてきたのはこのような歌です。

http://www.senkyo.co.jp/hokutokajin/hokuto14_14.html
世界一安全と豪語する原発ならば今後は日比谷か銀座に建てよ/佐久間 晟

短歌をはじめて間もないころにこのような歌を見たのを思い出します。

さみだれにみだるるみどり 原子力発電所は首都の中心に置け/塚本邦雄








今日入選発表があるというので、出かけました。まあ、事前に知らされてないということは上の方ではないのかもしれないが、せめて佳作にでも入ってればいいなと思って出かけました。

会議室はけっこう人がぎっしりで、前の方は学生さんたちがならんでいました。オレは、つまらなかったらすぐ出ようと思って一番うしろに座りました。

入選作品集を確認したら、オレは選外だったので、すぐにでも去りたくなりました。
しかしせっかく来たので、話を聞くだけ聞いて帰ることにしました。
詩、短歌、俳句、川柳、エッセイの順で選者から講評がありました。

覚悟はしていましたが、覚悟どおりに、出る人出る人みんな老人です。受け付けも司会も選者もジュニア部門の選者もみんなみんな。

そして応募は少ないのです。短歌一般は52人。うち10人が入選するところでオレは落ちました。

選者の佐久間さんは、ネットの情報が正しければ今年90歳だそうです。

講評では、歌人は心美しい人でなければならない、歌のまえにまず人間として立派であるべきだ、というお話をされました。
なるほど、そういうことならオレが落ちたのも納得がいきます。



俳句の高野ムツオさんの話をちょっと楽しみにしていたのですが、欠席でした。代理の人が奇妙な抑揚をつけて講評を読み上げていました。
文芸部門のなかでは、俳句の上位作品だけが一定の水準を達成しているように感じられました。



川柳では、オレは納得いかない解釈が多かったです。瓢箪から駒、という印象でした。
ポケモンGOの出てくる川柳が優秀賞になってましたが、選者はポケモンGOがまったくどういうものか知らないということでした。
知らないならば、知らないなりにするべきことがあるのではないでしょうか。責任をもって選をしているのか、疑いたくなります。「いま」を詠む作品ならば、「いま」を知る人じゃないと読み解けませんし選べないでしょう。


エッセー部門は応募が9通ということでした。応募数一桁の公募って、初めて見ました。
困難なものを要求するのなら応募も減って当然ですが、ここで要求されているのは1200字以内のテーマ自由の文章です。



ずっとあきたりない思いで聞いていました。西村賢太の小説では「あきたりない」が「慊ない」などと難しい字で表記されることを思い出して、その漢字一字「慊」が頭のなかにありました。
授賞式になったので、出ました。これが今日オレの経験した一部始終です。

応募数もなくて老人ばかりで作品の水準も低くて、著名な俳人は欠席。ここは田舎で後進なんだぞ、ということを見せつけられた思いです。

ああ、あと会場のマイクが常にキンキン鳴ってました。







オレはオレなりに自分の地域を愛しているつもりでして、ローカルなものにも参加してるんです。
オレが盛り上げてやるぜ! という気も少しはあるんですが、オレはこの通りに無力であります。どこをどうしたらこれが良くなるんだろうと考えると途方にくれます。
「忘れてほかの楽しいことをする」以上のことは思いつきません。



こうした現実をはっきりと書く人が少ないと思うのでここに記しておきます。
これは宮城県だけの現象ではないでしょう。



応募がすくないすくないと言っていますが、なぜすくないのでしょうか。
オレが思うのは、
選者に魅力がないこと。
魅力的な賞品賞金がないこと。
応募にお金がかかること。
宣伝ももちろん足りない。お金のかからない方法としては、宣伝用にツイッターアカウントをつくることを若い人ならすぐ思い付くのですが。お金のかかる方法としては、過去の応募者に案内を送ることと、雑誌などに広告を載せること。



言いたいことは以上です。

この記事は明日になったらメインのブログにもアップします。こちらは先行公開です。
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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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