西村賢太『どうで死ぬ身の一踊り』を読んだ

西村賢太の「どうで死ぬ身の一踊り」を買った。講談社文庫

その中の「墓前生活」というのを読んだ。
お寺で藤澤清造の墓標をもらうまでの一部始終。お坊さんを相手に強引にいく。一人の作家に傾倒することはあっても、ここまでする人はなかなかいないだろうね。
藤澤清造に夢中になるまでのいきさつが書かれていた。


「どうで死ぬ身のひと踊り」は150ページほど。
はじめの方は藤澤清造の墓の話ばかりで、早足で読んだ。
同居している女がでてくると不穏な気配がしてくる。「どん百姓」と言われれば女は怒り、「二面性」と言われれば男が怒る。地雷地帯だ。

女性とのなれそめの話がでてくる。藤澤清造にも理解があり、父親のこともあっさり流せるんだから、いい人じゃないの。倦怠期や、さらにいい女と出会おうとした話。

女とケンカ→離れる→さびしくなる→戻ってきてくれと懇願。
暴力や荒れっぷりも印象にのこるんだが、ものを頼むときのしつこさもたいしたものだ。

女の下着でオナニーしたのを女に話してよろこばれようとするところがよかった。

最後に「豚みたいな食べっぷりね」と言われて激しく怒り暴力をふるうところは、迫力あった。
いつものパターンだな。ささいなことで怒って暴力、ゆるしを乞う、その二つ。それにしても、たった一言いわれただけでそこまでいってしまうとは。

これは病気なのでは? と初めて思った。治るとも治すべきとも言えないが。



「一夜」は30ページほどの話。
校正の場面がでてくる。「え」のあんな変体仮名って初めて見たかも。変体仮名について調べるとほんとにいろいろある。
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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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