「現代短歌」2016年8月号の読者歌壇で特選をいただきました/これまでの掲載歌まとめ

「現代短歌」2016年8月号の「読者歌壇」で三枝浩樹さんから特選をいただきました。


うれしいっ。


抱き上げてしまいたくなる体勢を猫がしていて負けてしまった/工藤吉生



長い評をいただいた。

工藤吉生氏 猫が好きな人でないとこうは詠めないのではないか。猫は犬と違って独立自尊の風があって、ひとり旅もよくする。親しみて狎れず、は猫のためにあるような言葉ともいえる。とはいえ、馴れてくれば甘えることも覚える。この歌の猫もそうで、抱き上げてもらいたいのだな、と飼い主にわかるような体勢でこちらを見つめているのだろう。「負けてしまった」という結句の面白さ。ここは口語でないと、肉声に近づけまい。可愛くて堪らない気持ちが窺える。

ありがとうございました。







この欄には2年くらい投稿している。いい機会だから、今まで「現代短歌」の読者歌壇に載った歌をここでまとめてみよう。


投稿したきっかけは、2014年2月号が送られてきたこと。
ここは締め切りの一ヶ月半後に掲載されるので、ほかの総合誌よりかなり早い。

しばらくは佳作にも入らなかった。



2014年9月号
問題は手をつけられず立っていて逃れつつ見る隠れつつ見る/工藤吉生
(栗木京子選 佳作)

2014年10月号
うっかりと入っていくと晩飯がふるまわれそうな灯りの家だ/工藤吉生
(栗木京子選 佳作)



2015年5月号
夕闇に吊り包帯の三角の腕の白さが近づいてくる/工藤吉生
(秋葉四郎選 佳作)

2015年11月号
古書店はバイクショップになっていて古書の匂いももうしてこない/工藤吉生
(阿木津英選 佳作)



2016年1月号
空を飛ぶ車が走り回ってる未来だなんてなつかしいねえ/工藤吉生
(阿木津英選 佳作)

2016年2月号
途中まで作ったカップ焼きそばをいきなり捨ててやったざまみろ/工藤吉生
(阿木津英選 佳作)

2016年3月号
シロナガスクジラのようなかたちして夕暮れをゆくゆったりの雲/工藤吉生
(三枝浩樹選 秀作)

2016年4月号
自販機がペッと吐き出すつり銭があったか~いと感じる温度/工藤吉生
(三枝浩樹選 佳作)

2016年5月号
透明に一瞬見える紐なので一瞬自由な犬の散歩だ/工藤吉生
(三枝浩樹選 佳作)

2016年6月号
認めたくないがどうやら平凡な自分だと知る夏の岸辺に/工藤吉生
(三枝浩樹選 佳作)



だんだん載るのが頻繁になっているのがわかる。選者との相性もあるだろう。

しかし自分の歌を見てると不満が出てくるね。もっとどうにかなる気がしてくる。今回の特選歌も「猫がしていて」はスムーズではない不器用な言い回しに見える。
自分でも満足いく一首を目指したい。



んじゃまた。
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

最新記事
リンク
月別アーカイブ
フリーエリア
カウンター
検索フォーム
RSSリンクの表示
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QR