仙台文学館「第十九回ことばの祭典 短歌・俳句・川柳へのいざない」に行ってきた


イベントで短歌俳句川柳をつくり、短歌と川柳で佳作をいただいたことを書く。



6/19、仙台文学館で「第19回 ことばの祭典 短歌・俳句・川柳へのいざない」というイベントが開催された。
オレは初めて参加した。







10時に短冊が配られて「ことばの祭典」が始まった。題は「小、または、山」。
短歌俳句川柳の短冊がそれぞれ配られて、11時半までに提出することになっている。三つのジャンルすべて作ってもいいし、一つでも参加できる。各ジャンル一作品まで。

参加している方たちは60代以上と見られる方が8割くらい。

「合同吟行会」ときいていたので、みんなして外に出るもんだとばかり思っていたが、けっこうみなさん館内でつくっていた。電子辞書や広辞苑など使って、あるいは相談しあって作っている。オレのように外へ出る人は少ない。
オレが勘違いしてるのかと思ったが、「吟行」を調べると「吟行とは季語の現場に立つこと」とか「名所を巡って和歌や俳句を作ること」とある。

でもまあ、おかげでゆったりとしずかに外を歩くことができた。オレは文学館の前の岩に座って鯉を見たり、歩き回ったりした。普段から散歩しながら短歌を作っている。

短歌はすぐできた。川柳もなんとか作った。時間が余ったから俳句にも挑戦した。今の季語ってなんだろうと思いスマホで調べたら、「ででむし(かたつむり)」が出てきたのでそれを題材につくった。提出。

11時半に締め切り。






11時半。昼食。
12時半に作品が貼り出されて投票が始まる(選者による選と一般投票による「あじさい賞」がある)。
それまでの一時間が昼食の時間となる。

文学館の「ひざしの杜」という店の500円のお弁当を食べた。とてもあっさりしていて、高齢者になったらこういうのを食べる機会が増えるんだろうなと思った。オレには物足りない。わびしくなる。でも胃にやさしそう。


ゆるいイベントだ。なにかするたびに空き時間がたくさんできる。





12時半、作品が貼り出されて「あじさい賞」の投票がはじまった。
短歌俳句川柳、それぞれ80~90程度の作品がある。これが並ぶと、なかなかの眺めだ。各ジャンル二作品に票を入れることができる。

ここで痛感したのは、字の大きさや濃さ太さだ。
ペンで書いたものが拡大コピーされてそのまま貼り出されるので、字が小さいと存在感がない。読みづらいとハンデになる。
さまざまな筆跡があり、見てると楽しい。筆跡と作品の内容がリンクしていると感じる場面もあった。

この筆跡の話は「ことばの祭典」に限ったことではないだろう。短歌を投稿する際にハガキや原稿用紙にペンで書く機会が多いわけだが、選者はそのたびさまざまな筆跡に対峙するわけだ。字で不利になってはもったいない。いやむしろ有利になるくらいの字が書きたい。
今までもそれなりに気をつけてはきたが、これからはいっそう読みやすく書こうと思った。


このあたりでミスに気づいた。
俳句に題(「小、または、山」)を入れ忘れた。季語にばかり注意がいってしまって。
季語をつけて題を入れてなおかつ五七五って、こんなきつい縛られ方は初めてだ。






13時15分投票終了。14時の結果発表までまた時間が空いた。

楽しく談笑してるグループがあって、その近くにいた。そのグループは盛り上がっていた。誰の作品が新聞に載ったとかNHKで放送されたとか。シニアの方々にとって投稿がどんなものなのかわかった気がする。
この方々は、選ばれたとか選ばれなかったとかをバネにしてみんなで楽しくやっている。楽しいほうが正解ならば、これも正解だ。

投稿は、同人誌や結社誌や依頼されての発表や歌集やなんかより程度の低いもので、当落に一喜一憂するのはみっともないことなんじゃないか、そればかりやっているオレはいかにも下級ではないかと最近は思っていた。だが別の見方もあるんだなと思った。投稿の当落でこんなに人生の後半を充実させている人達がいて、それがどうしてみっともないことなのか。
投稿がみっともないんじゃなくて、オレの取り組み方と価値観がそう見せているのだ。






14時になってようやく選者の方々があらわれた。
オレはこういう時には必ず前のほうの席に座る。

賞の発表があった。オレは賞にはならなかった。残念。
賞状や記念品の授与があった。なるほどいい作品が多くて、心から拍手を送った。


各ジャンルの約90作品のうち「ことばの祭典賞」が各ジャンルから1作品選ばれる。
そのほかに
特選1 秀逸2 佳作5(×選者二名)、
「小池光館長賞」各ジャンル1作品、
投票による「あじさい賞」各ジャンル1作品がある。

オレの作品は、短歌が梶原さい子さんの佳作、川柳が大石一粋さんの佳作となった。


選者のみなさんから優秀な作品への講評があった。
俳句や川柳の方の評の言葉を間近で聞けたのがよかった。有名な人がいるってだけでドキドキする。
しかも、大石一粋さんはオレの川柳へコメントしてくれた。テンション上がった。



小池光さんに会うのはこれで三回目。いい感じで枯れてるなあ。必要最小限のことしか言わないしやらないんだけど、ぶっきらぼうなようで、しかしあたたかみがあって、いいなあと思う。

帰りに駐輪場のところでばったり会った。まだ会場周辺で談笑してる人達もいたのに、小池光館長ははやばやと一人で外に出てきたのだ。
だけど、話しかけたりはできなかった。オレの人生の何%かは「話しかけられない」でできている。







ではオレの作品。

短歌
百円玉らしき光へにじり寄るオレの歩幅の小さい水辺/工藤吉生

川柳
銃の音、なのか小さな鯉の口/工藤吉生

俳句
文学館床のカパカパかたつむり/工藤吉生





佳作の記念品は小型のノートだった。まあ、タダで楽しく参加したのだから、おおもうけだ。



帰りにネットプリント「ネットプリント毎月歌壇」を出して帰った。そのことは次の記事で。


んじゃまた。

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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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