セーラー服歌人の鳥居さんへの一首評【2013年8月】

いま、セーラー服歌人の鳥居さんが話題です。本や、「キリンの子」という歌集が出ています。


そういえばオレは2013年8月に鳥居さんに依頼されて一首の短歌に感想を書いたことがあるのです。
ツイッターのダイレクトメールで依頼され、同じくツイッターのダイレクトメールで返信しました。その後、それを皆さんに見えるように公開してほしいと鳥居さんからおなじくツイッターのDMで連絡がありまして、ツイッターで連続ツイートしました。

その連続ツイートはこのブログにまだまとめていませんでしたので、この機会にまとめておきます。


http://twilog.org/mk7911/date-130809

よりのコピペ。一部編集あり。






歌人の鳥居さんとダイレクトメールでやりとりしました。鳥居さんが自作の批評を私にご依頼くださいました。評をさせていただいたところ、その評を公開して他の方にも読んでほしい、というご要望でしたので、それをここに転載ツイートしていきます。







けいさつをたたいてたいほしてもらいろうやの中で生活をする   鳥居

1.ではでは、批評というほどたいしたものではありませんが書いていきます。
形は定型におさまっていてきれいです。また、二句目「たたいてたいほ」には4つあるタ行の音は調子の良い効果をあげています。





2.形の次は中身の話です。平易で素直な表現です。ひらがなが多いこともその印象を強めています。
どうもリアリティが感じられないのは「たたいて」です。叩くという行為が、逮捕されるには弱いと思うのです。警察官を叩いたって「ちょっと君! やめなさい!」くらいで済んでしまいそうで。





3.殴る、殴打する、刺す、となると逮捕されそうですが、「たたいて」はどうでしょうか。肩たたきのような微笑ましいことすら想像します。
「ろうや」も子供っぽいです。留置所とか刑務所とか、他の言い方もあるのにこの子供っぽさを選びとったのはなんでしょう。その幼さの意味が読めませんでした。





4.ものすごく生活に困った方がわざと犯罪を犯して刑務所に入ることはあると聞いています。そういう方のひもじさ、絶望というようなものを、この歌から感じられないのが残念なところです。なぜ警察官を、なぜ叩いたのか、主体の内面も見えてきません。説明しなくても想像の手がかりがあると良いです。





5.表現のおおざっぱさが気になります。経験していないことでも本当のように読めたり、逆に、実体験なのに響いてこない表現というのがあります。
細かいところにポイントをしぼるのも手だと思います。どう叩いたか、叩かれた警官の様子、逮捕されてるところ、牢屋での暮らし。いろいろあるはずです。





(補足。「けいさつ」は「警察官」を略しているわけですよね。こうした略し方には意識的でありたいです。警察を叩くというと、ジャーナリズムが警察組織に対して批判的なものを発表する、という意味にもなります。)





6.形はきれいだけど内容に疑問の残る歌、という結論です。

これは余談になりますが、鳥居さんには塔にもっと作品を発表してほしいです。結社には私よりいい評をする方がたくさんいます。

というわけで、長くなりましたがこれで終わります。





(というのがDMの全文。このあと、これは連作でひとつひとつの歌にタイトルもある、というお話をいただきました。
それを含めればこの歌はもしかしたらこれで全く完成されているのかもしれません。あくまでこれはこの歌だけを見た感想であります。)









というのが2013年8月9日のオレのツイートです。一部を削除した以外はそのままの転載です。


たのまれて短歌に感想を書くのは初めてだったので、とても印象に残っています。
いまでもそういうのは受け付けてないわけではありませんが、「募集」に「応募」するのではなく、このときの鳥居さんのように、「飛びこんで」くるのは、誰にでもできることではありません。よい度胸だと思います。







宣伝。


オレは一時、有料で短歌に感想を書くのをやってたんですが、うまくいかなかったのでやめました。
今でもやってほしい方がいれば見ますので、オレでよいのであれば「note」に100円以上サポートしたうえでコメントなりツイッターのDM(誰からでも受けとる設定になってます)などで話しかけてください。100円で最大10首まで見ますので、相当安いと思います。
連作も見ます。賞に出す前で見せる相手のいない方などもどうぞ。

https://note.mu/mk7911




それと、前から言ってますがnoteで有料マガジンやってます。500円払った人だけが読める記事を週二回以上を目標に書いています。
最近はこういうのを書きました。


工藤、投稿サイトで厳しいコメントを書かれる|note
(ノート)https://t.co/6PHizcAv0g

厳しいコメント内容と、それに対する自分の気持ちを書きました。
よろしくお願いします。


依頼などがオレにはあまり来ないんですが、それでも文章で、それもネットに書いた文章でお金を少しでも得られたらいいなと思ってnoteをやっているところです。

んじゃまた。
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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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