【ネットプリント】前田沙耶子『ままならん イン・ザ・ルーム』を読む

前田沙耶子さん @penguin__night のネットプリント「ねるねるねーるね vol.1」を出しました。短歌50首などが読めます。
ネットプリントはじゃこさんの川柳以来だなあ。


【定期告知】引きこもり短歌&エッセイネプリ『ねるねるねーるね vol.1』各コンビニで3/10まで配信中です。カラー/白黒どちらでも、セブンK6CJMU6D その他YRHWPUHK4B 「両面印刷横とじ」「2枚を1枚しない・長辺とじ」詳しくは固定ツイートをご覧ください!

ご本人の告知より。
みなさんもどうぞ。




いくつか印はつけたんだけど、「これは良いです、みなさんこの歌をご覧ください」と自信をもって工藤が紹介できる短歌はありませんでした。

でもセンスあるなあと思いました。テーマがあって、うまいことも言うし、言葉の響きもおもしろくて。



左だけはぐれて洗濯しそびれた靴下がいる これは私だ/前田沙耶子「ままならん イン・ザ・ルーム」

これはもう話がしたいための嘘 今朝夢に出てきたよだなんて/(同)


っていう歌に丸しました。が、こういう歌はすでにありそうで、うかつに褒められない気がします。
自信はありませんが良い歌として紹介しました。

後者の歌は、オレもついたことのある嘘なので、感じるものがありました。



贅沢をしたい贅沢をしたいたとえピッツァと言い直されても/前田沙耶子「ままならん イン・ザ・ルーム」

惜しい歌として引きました。
「ピザ」と言ったんでしょうね。それを「ピッツァ」と直された。その言い方の違いに立ち位置の違いもある。前半と後半の距離がいいんです。

この歌がタイムラインで流れてきたら何かしてしまいそうです。ですが紙のうえで繰り返し読んでると字数が気になります。紙だと歌が流れていきませんから、じっくり読まれます。

この歌は「贅沢をしたい」が二回出てくるんですけど、そういう繰り返しの歌がとても多い。効果の出ているものもありましょうが、ならぶと飽きがきますし、字数合わせに見えてきてしまう。


ツイッターで歌を流してらっしゃる時からずっと思ってましたけど、一首を時間をかけて丁寧につくることが大事ですね。やっぱり。同じ言葉を繰り返せば文字は埋まるけど本当にそれが最善なのかは考える必要があります。


影響を受けた人物のところに枡野浩一さんの名前がありますが、脇川飛鳥さんっぽいかなと思いました。「ままならん」「ままならねー」もそうですし、「なんかやになる」「何なんだこれは」「あー生きている」「なんかアレだな」とか。嫌いじゃない味です。

ただ「何なんだ」「なんかやになる」「なんかアレだな」というような漠然とした感覚をどう言葉で表現するのか、もう一歩踏み込んだところが見たいように思いました。
このように丸投げするのがよい場合ももちろんあるかとは思います。


お焚き上げされた、告知画像のなかのベルマークとグランドピアノの歌が好きですねオレは。


ベルマーク100点らしいぞほら河合楽器でグランドピアノを買えよ/前田沙耶子

河合楽器という具体がいいですね。三句の「ほら河合」は河合という人物に呼び掛けているような錯覚を生みますが、それも面白いです。



以上です。また楽しみにしています。







オレの方の告知しまーす。


短歌評 ホムラヒロシ? 何それ果物? 橘上 https://t.co/CHgTFIowac

以前、この方の時評に反応してオレがブログを書いたら、その時評が書き直しになったということみたいです。アップされた時評が差し替えられるってことがあるんですね。
どうぞご覧ください。赤い字が、オレがこのブログで書いたものの引用です。




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ある詩客の時評について|mk7911|note(ノート)https://t.co/ryn2YXF1KD

noteの有料マガジン「工藤のかみつきマガジン」更新されました。上の時評にかみついています。
揚げ足とりっぽいのでここだけでの公開です。皆さんに読んでもらうに値するものに整ったらこのブログにアップするかも、しないかも。いずれにしてもこの形で読めるのはここだけです。

「工藤のかみつきマガジン」は500円ですべての記事が読み放題です。週二回以上更新していくつもりです。
どうぞご購入ください。





億万長者|mk7911|note(ノート)https://t.co/e9eOXFWKdS
『未来』三月号に掲載された短歌をnoteに入れました。こちらは無料のnoteです。基本的に短歌作品は無料で読めるようにしています。





今までに未来に掲載された短歌のまとめはこちらです。
https://t.co/RAzMz82BPF




んじゃまた。
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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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