【ネットプリント】新谷希「花言葉」を読む  ~さっきまで見ていた夢の色、ほか

新谷希(しんや のぞみ)さんのネットプリント「花言葉」を出してきました。


ネットプリント『花言葉』、
セブンイレブン【27211071】
A4(3枚)カラー180円、白黒60円。
10/27(火)まで。




2013~2015年のあいだの約50首ということであります。3首引きます。



さっきまで見ていた夢の色をして夜明けのふちに消え残る月/新谷希「花言葉」
→夢の色、それもさっきまで見ていた夢ということなので、記憶に鮮明に残っている色を現実のなかに見たのでありましょう。現実と夢の接触ですね。読者に見えないはずの色が、月を通じて伝わってきます。



ブーケ抱くように抱かれてわたしにも確かにあると思う花言葉/新谷希「花言葉」
→ここからタイトルがとられているわけで、核になる歌の一つと言ってもよいのでしょう。
花言葉自体はオレはどうも苦手なんですけど、「希望」とか「誠実」みたいな言葉が一人に一つずつ与えられていたとしたら、それは祝福のようで美しいと思うのです。思えば、人の名前にそういう面がありますね。



雨は声あなたが歌ったうたがまだ身体の奥に降り続いている/新谷希「花言葉」
→降っている雨から、あなた、身体の奥、とどんどん内側に入ってくるのが良いと思いました。
「うた」と「歌」の表記の使い分けですが、オレなら逆にするかもしれないです。



読者との相性だとは思うんですが、抽象的なきれいっぽい言葉、詩っぽい言葉が多くて、その「ぽさ」が苦手でした。
描かれているイラストの花には花びらも中心部もないんですが、その辺りにも何かがあらわれているのかもしれません。
以上です。








あと、いつも思うんですけど、ネットプリントは短すぎますよ。長くても出さないものは出さないから同じだと思ってたんですけど、やっぱりそこで損してる気がします。例えばオレがこれらのツイートをブログにまとめたとして、それを読んで興味を持つ人がいたとして、期間中に出せるとは限りません。

たまに雑誌の時評かなにかでネットプリントにふれられていても、じゃあ具体的にどんなのがあるかというところになかなか触れられないわけですよ。それが読まれるころにはその時点のものは出せなくなっているから。「そんな動きがあるらしい」から進めない。
ツイッター以外のところからはなかなか入ってこれない。



その場かぎりのおもしろさもあるんですけど、蓄積されていくことで得られるものもあるだろうなあと。
んだから、次にもっと強力なサービスがあらわれるまでの過渡期的なものなんじゃないかと思ったりもしています。

安価で出せるとか、コンビニで出せるとか、紙で読めるとか、無理なく読みきれる分量であることが多いのとか、魅力も多いんですけどね。なんか可能性のありそうな匂いはします。


今回感じたことは以上です。
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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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