「ask.fm」二題  改作の問題、図鑑と栗の木の歌について

「ask.fm」という質問サイトにきた質問にこたえた。匿名でも質問できるし、なにかある方は気軽に質問してみてください。




ご自身でつくられた短歌について、今ならもっとうまく詠めると思われることはありますか?それで改作されたりしますか?  

思い付くので改作します。ただし、紙媒体で出たもの、何かの選に入ったものは変えません。 http://t.co/6ZjE3tH6jk

はじめのころは思い付く先からツイートしていて、そのころの歌は時々変えることがある。
今は、載らなかった歌について考え直すことはしばしば。選ばれたらおわり。(送れば必ず載るような場所への掲載作品は改作する場合あり)

あと、ツイッターで星がついたり引用のツイートをされたりしたことも覚えていて、そういう歌もそれ以上さわりたくない気持ちになる。

それに、時間がたてばうまくなるかというのもむずかしいところ。最初のころにしかないもの、も存在すると思うので。

一言でいうと「誰かに届いたら歌は完成する」みたいな話。

もちろん、発表したあともどんどん改作するのも一つのやり方だと思いますよ。







さっきうたらばのボットで「娘にも大きな栗の木の下で図鑑に載らないものを見せたい」という歌が流れてきたのですが工藤吉生さんも似ている歌を作っていませんでしたか?検索しても出てこなかったのですが本人ならわかるでしょうか?

心当たりがありません。「娘」も「栗」も「図鑑」も短歌に入れたことはありません。


娘にも大きな栗の木の下で図鑑に載らないものを見せたい
は、調べたらきつねさんの歌でした。

似ているのは
図鑑には載ってないけど木漏れ日が一番きれいなのは栗の木/山本左足
こっちの歌ですね。(情報を提供してくださった方がいました)
これできっと質問者さんの疑問は解決されたかと思います。

言葉は似てるけど、栗の木の下にいるのと、図鑑に載っている栗の木ではだいぶ違いますね。
娘さんへの思いがあるのと、一人で心に秘めているところも歌の味わいを変えている。

きつねさんの場合は「大きな栗の木の下で」という童謡も下敷きになっている。「あなたとわたし、なかよく遊びましょ」といった歌詞も思い出される。
そういった意味でも他者とのむすびつきの強い歌ですね。

左足さんの歌のほうは、まだほかに誰も知らないことをそっと打ち明けられたような感じがたまりません。ほかのいろいろな木からの木洩れ日も降り注いでくるような感じもします。


と、ここまできて、共通してるのは「図鑑」の扱いです。なんでも知っているものの象徴として「図鑑」が出てきて、それを人が乗り越えようとしている。



きつねさんによれば、さきほどの歌は左足さんの歌へのアンサーソングだということです。偶然似ていたわけではないんですね。
質問者さんも、いいところに気がついたわけです。おかげでオレもあらたな発見がありました。
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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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