◆工藤吉生(くどうよしお)の短歌まとめ・第十五期【2015年1-3月】20首

【第十五期】2015年1-3月。57首。
32ページの「工藤吉生短歌集」を作成、印刷する。歌集の批評会に初めて参加した。


〈1〉
遠足の途中でオレの家が見えそのまま帰っちゃダメなんですか


〈2〉
まっさらな心に石を投げ入れた波紋のひとつ、(ひとつ)、((ひとつ))


〈3〉
宝くじ買いたくないが当たりたいオレの気持ちを知ってる手口


〈4〉
スーパーのBGMの中で聴く叱責、どこをとっても叱責


〈5〉
「監視するやつがいなけりゃ誰だってサボる」と言えば変な空気だ


〈6〉
親指に指紋があると思い出し無性に見たくなり飛び起きる


〈7〉
現実をある一定の角度から揺さぶるさまを犯罪と呼ぶ


〈8〉
「美味しんぼ」第一回で山岡が水三杯を飲み干すところ


〈9〉
座ってはならぬ規則のあるように男がオレを影として立つ


〈10〉
ストローで飲み干した後しばらくはスースースースー吸う男性だ


〈11〉
ありのままのオレはどういう奴なのか笑うと裂けるくちびるの皮


〈12〉
ダ・ヴィンチの「最後の晩餐」背景の一言も物言わぬ野山よ


〈13〉
自転車に乗ってるオレと目が合ってボール蹴るのをやめた少年


〈14〉
貧乏になりやすい者の特徴に合致ししかも貧乏である


〈15〉
インターネット炎上に湧く匿名のごとき植物、当然のみどり


〈16〉
世の中はいつでも暗く壁に見る神の言葉の文字の真っ白


〈17〉
子供らの踊るテレビの棒立ちのひとりとオレの目が合っている


〈18〉
鳥の群れはカーブしてゆき電気屋ののぼりの四本とも鏡文字


〈19〉
「人それぞれ」なんて言ってはみたもののつぶしつづける口中の泡


〈20〉
人形のサンタが片手に持っているリボンのほどけないプレゼント
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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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