◆工藤吉生(くどうよしお)の短歌まとめ・第十一期【2014年1-3月】20首

【第十一期】2014年1-3月。69首。
所属結社である「塔」の歌会に初参加。新聞歌壇への投稿を開始。




〈1〉
歌壇賞ぽとりと落ちてかからない箸と棒とで持ち上げろ寿司


〈2〉
泡ぶくがはじけるように鳥が鳴く 十段階の一のかなしみ


〈3〉
得をしたような音させバーコード読み取り機器がオレをあやつる


〈4〉
笑ってるような顔した自動車にいきなりビシャッとされたビシャッと


〈5〉
4番のカードをお持ちのお客様二足歩行でお越し下さい


〈6〉
残さずにひげを剃るため上げられたあごの形がとても頑固だ


〈7〉
トゥクルムク楽団トゥクルムク保証ミュンジャン意味のある花盛り


〈8〉
長旅をまずはやめろよしがんしとりるだねさながいしがんろに


〈9〉
やんでから名残りのように垂れている雨のしずくが明るさになる


〈10〉
学校のチャイムが鳴った。そのことでやめた遊びの面白かろう


〈11〉
子供とか若い保護者が行き交ってオレは腋毛を腋で擦るのだ


〈12〉
ぐいぐいと顔を押しつけもうこんな自分は嫌だと言った畳だ


〈13〉
眠るため消した電気だ。悲しみを思い返して泣くためじゃない


〈14〉
サスペンスドラマの死体に(動くなよ)(うまくやれよ)と励ます心


〈15〉
怪獣がいたら折りたくなりそうな鉄塔きょうも折られていない


〈16〉
散歩道の中ほどに来て鉄塔の逆光──これに戒められる


〈17〉
空色のジャージを着てる悪いやつ紺のジャージを着た悪いやつ


〈18〉
陰毛がへそまで広がるようにして将来の見通しが暗くなる


〈19〉
3許す女に10を成し遂げる男の自己中心をうらやむ


〈20〉
水道の蛇口は俺の顔なんざハナから真面目に映す気がねえ
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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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