◆工藤吉生(くどうよしお)の短歌まとめ・第七期【2013年1月-3月】20首

【第七期】2013年1-3月。65首。
「角川全国短歌大賞」秀逸で、初めて短歌に関して賞状をもらう。自作のbotをつくって流し始めた。


〈1〉
歴史上すべてが大事教科書をキラキラさせる君のイエロー


〈2〉
シューティングゲームのうまいやつが来て雨粒全てよけて帰った


〈3〉
剃ってない顎に剃るべきヒゲはあり撫でても撫でてもまだヒゲはあり


〈4〉
窓の外見てれば津田が「よしおさん青春してるね」と言い残し去る


〈5〉
足の裏に何かついてて歩くたびつるっつるっとしてしまいます


〈6〉
憂鬱な早朝であるAKBビブラートかけ歌うわが母


〈7〉
柔道の組み手争い近づいて副審銀の椅子持って立つ


〈8〉
痒いって思う間もなく手は伸びて該当箇所を掻く指がある


〈9〉
濁流に飲まれた渡部から聞いたタオルのラクなしぼり方とか


〈10〉
おもいでの虫捕り網がつかまえたアゲハのはばたきのもつやさしさ


〈11〉
「大嫌い!」と言ったあたりで食べ始めキスするころに終わる弁当


〈12〉
顆粒入り歯磨き粉を使った母が「おもしろいね」と二度つぶやいた


〈13〉
祈っても祈りきれない祈りありコップのふちに蝿うずくまる


〈14〉
そそくさの万引きマンボこんもりと杜の都の恥部春めいて


〈15〉
ありがたい話を聞いてありがたい足どりでゆく渡り廊下ね


〈16〉
「音楽とは存在しない何かへの憧れである」とフォーレは言った


〈17〉
ビタースイートサンバ聴きつつ真夜中のアポロを口の中で切り離す


〈18〉
みょうじだけひらがなになるこうほしゃの様に時々優しいオレだ


〈19〉
後ろからおどかそうとしたおとうとの白髪の二、三に思いとどまる


〈20〉
宇宙一短い手紙が落ちるのを大きな川のそばで見ていた
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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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