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{そのほかの短歌137} 『あみもの 二十号』  ~祈りと呼ぼう、ほか

そのほかの短歌 137

『あみもの 第二十号』やります。
うかうかしていたら二十一号の締め切りがすぎて発行されてしまった。時間がはやい。



『あみもの』って何? ってところから話しますと、これは一ヶ月に一度でている「短歌連作サークル誌」であります。『あみもの』さんのブログを貼っておきます。
https://t.co/3eip8YAvp6

あみもの二十号でオレははじめて参加しまして、読んでみましたので、一ヶ月遅いんですけど感想を書いていこうと思います。




手のひらに色とりどりの錠剤をぶちまけてみる 祈りと呼ぼう
/加藤悠「自死止まぬ都市で」

→この歌は色とりどりなんですけど、連作は全体的に青っぽいです。陰鬱な都市の一連で、色とりどりなのは錠剤だというんです。薬の扱いが荒くてすさんでいます。平安をもたらすものという意味で薬と祈りがつながっているんでしょうか。



ばかばかりで肉を買うとき半額シールの可愛いさを悟るな
死に方が何百通りもあるから怖くなって毛布にありがとうを聞かせる
/小祝愛「死んでくれ」

→なにもかもウンザリだという感じが出ていて惹かれました。
二つ目の歌は、死に方の多さが恐怖になったり、感謝する相手が毛布になったりする、バグった夜の歌。



酒と涙と男と女と俺、スマホとAIと世間とタピオカと俺
/シシド テルヤ「なにも言わない」

→ジェンダーとか、政治と文学のこととか、現代短歌のこととかを題材にしています。歌人の多いタイムラインを眺めているみたいです。
「と」でつなぎまくるのが面白い。ふたつのグループの対比。「今」の切り取りかた。どちらにも「俺」がいること。



勤めてたヘルスが見えた、屋上で、ピンクのタオル、はためいている
/赤片亜美「ピンクのタオル」

→近いページに、こうした種類の職業の人が出てくる連作がもう一作ありました。
電車からの眺めでしょうか。外から見えるものはごく一部で、それがピンクのタオルだったわけです。「、」が多いです。すぐに過ぎ去って見えなくなっていく感じがでている、ような気も、します。



俺は木だ王子は無理だが町娘Aのあの子がもたれて泣く木だ
木の俺にもたれたあの子がテニス部の肩に頭を預け、終点
/はとサブレ「大人は俺を思春期と呼ぶ」

→4首目と9首目。4首目では木の役でありながら誇りをもっているけど、9首目ではそれも崩されてしまいます。
クラスカーストという言葉も出てきますが、テニス部は位が高そうですね。

へなちょこな男子の青春で、しんくわさんっぽいなーと思いました。あとこういう歌も。

タカハシの自慰を見ている(タカハシのノートの端のポエムを見ている)
/はとサブレ


我々は並んで帰る (エロ本の立ち読みであれ五人並んでだ)
/しんくわ






あらためてきみが好きだと思いますみたいな夏の風吹いてます
/街田青々「八月のメランコリック」

→いい風が吹いているなあと思いました。「ます」で好感度が上がりますね。



ろくろ首が今までもらったプレゼントの八割強がネックレスでした
/西淳子「ヒャッキヤコウ・カプリチオ」

→いろんな妖怪がでてくる一連。オレは小さい頃から「ゲゲゲの鬼太郎」見てたからそういう絵柄で想像するんだけど、ぬーべーとか妖怪ウォッチとかもっといろいろあるし漫画で考えなくてもいい。
身体的特徴がプレゼントに反映されるんだなあ。妖怪に「身体的特徴」っていうのも変な話だけど。



っつーことで、『あみもの』二十号からは以上です。ありがとうございました。


んじゃまた。




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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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