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2014年の工藤吉生の短歌を振り返る【前編】

2014年に投稿した短歌は880首。そのうち230首が採用されたり本に掲載されたりした。月ごとに歌を挙げながら振り返っていきます。




【1月】
最初は、1月中旬にきた角川全国短歌大賞の作品集である「短歌生活」という本から。この年はダメだった。星がついていて、これは並の歌よりは少しよいという評価。

泡ぶくがはじけるように鳥が鳴く 十段階の一のかなしみ/工藤吉生



Ustream番組「歌会たかまがはら」で採用された。これは天野うずめさんの番組で、毎回ゲストを呼び投稿された短歌を紹介したりトークしたりする番組。
このときは木下龍也さんがゲストの回。題は「風」。

ばれなけりゃいいさと風呂で小便をすればなぜだかいつもより濃い/工藤吉生


結社誌「塔」には5首載った。栗木さんの欄。この時から作品2になったのだった。
のちに選歌欄評でとりあげられた歌から。

4番のカードをお持ちのお客様二足歩行でお越し下さい/工藤吉生


短歌研究は「短歌研究詠草」(以下「詠草」)会1首、うたう☆クラブはただの佳作。つまり★印のない佳作。いいところなし。
角川「短歌」(以下「角川」)は久々湊さんの佳作。




【2月】
短歌なzine「うたつかい」参加した。

長旅をまずはやめろよしがんしとりるだねさながいしがんろに/工藤吉生



2月の塔は5首。
黒田英雄さんのブログの「陽の当たらない名歌選」に選ばれた歌から引く。

やんでから名残りのように垂れている雨のしずくが明るさになる/工藤吉生


NHK短歌テキストは斉藤斎藤さんの佳作。2月に出たってことは3月号。「肉」。
角川の公募短歌館は三井ゆきさんの佳作。
短歌研究「詠草」は1首。うたう☆クラブ賞。斉藤斎藤選。

学校のチャイムが鳴った。そのことでやめた遊びの面白かろう/工藤吉生



【3月】
塔は5首。
のちに「十首選」に選ばれた歌から。

眠るため消した電気だ。悲しみを思い返して泣くためじゃない/工藤吉生



歌会たかまがはらで二首読まれる。藪内亮輔さんの回。題「塔」

散歩道の中ほどに来て鉄塔の逆光──これに戒められる/工藤吉生



短歌研究詠草2首。うたうクラブは星。角川の公募短歌館、佳作。NHK短歌「空」斉藤斎藤選の佳作。

空色のジャージを着てる悪いやつ紺のジャージを着た悪いやつ/工藤吉生




【4月】
うたつかい参加。うたらばブログパーツ「切」採用。
「うたらば」というのは田中ましろさんの企画する「短歌と写真のフリーペーパー」。フリーペーパーのほかにもブログパーツやポストカード等とさまざまな試みがなされている。

バービーに裸があると知った日のハサミで布を切る難しさ/工藤吉生



二月に一度だけ毎日新聞の加藤治郎さんの欄に送った歌が特選になる。のちに再び送るようになり現在にいたる。

Aだねと言われてBへ歩み出すオレの進路は危ういだろう/工藤吉生



塔、月詠6首と特集に出した1首が載る。

「工藤さん」で検索すればオレじゃない工藤さん達慕われている/工藤吉生



NHK短歌「あれ」佳作。2月3月4月と三ヶ月続けて斉藤斎藤さんの佳作になった。9月12月も斉藤さんの佳作になっていて、佳作率高し。

おもしろい仕事と思い込もうとしてこねくりあげる理屈あれこれ/工藤吉生



短歌研究。うたうクラブで加藤治郎コーチと初のやりとりがあった。「もっと読む快感を」というメールの言葉が印象に残った。 完成作を。

なんとなく気に入らないな突き刺してひねって抜けばぼろぼろの鍵/工藤吉生



短歌研究詠草は馬場あき子さんに3首選ばれた。結局この「3首」が今年の短歌研究詠草の最高成績となった。

右耳と左耳とが聴いている虫のそれぞれ愛かもしれず/工藤吉生



角川の公募短歌館は川野里子さんの秀逸をいただく。結局今年は秀逸以上はこれだけだった。2013年よりだいぶ落ちてるなあ。

くやしくてまた虫を踏み地になする季節のちょうど真ん中へんで/工藤吉生



【5月】
歌会たかまがはら「選」で読まれる。黒瀬珂瀾さんの回。

うんこ味のカレーの方を真剣に選んだ君の頬に飯粒/工藤吉生



塔は5首。のちに年間回顧座談会で引いていただいた歌から。

庭を行くオレにちょうちょがついてきたように見えてた時間があった/工藤吉生


塔は「特別作品」にも14首載る。

ゴミ箱があると信じている場所へ投げつけそれに背を向けて寝る/工藤吉生「ゴチャゴチャのゴチャ」



短歌研究「詠草」1首、うたうクラブに星もなく、いいところなし。
角川の公募短歌館は5月6月7月8月とボツが続く。これはけっこうキた。8月なんかは立ち読みで気が滅入って、買わずに本屋を出た。


日経歌壇の穂村弘さんの欄に載る。初。三席。日経は、ためしに読んだときにレベルの高さにびびったが、送ってたら載った。

重役が何人か来てその中の不吉において抜きん出た顔/工藤吉生



与謝野晶子短歌文学賞で、伊藤一彦さんの選に入る。ふつうの入選。そのうえにいろんな賞があるんだが、届かず。

楽曲が人間ひとりの一生と感じられればその死まで聴く/工藤吉生



【6月】
雨をテーマにした短歌の企画「みずつき3」に参加。

カーテンを閉めれば雨は音だけになってどこかで泣きだすおんな/工藤吉生「音だけになって雨は」



毎日歌壇に二回載って、日経に一回載って、新聞はこの時は好調だった。 日経の歌から。

納豆の入ったうどんを次こそは食べる決意で会計終えた/工藤吉生



塔は5首。主宰、永田和宏さんの選ぶ「百葉集」に載った。

五秒ほど寿命が縮まったと言われそれ相応に謝っておく/工藤吉生



短歌研究は詠草1首、うたうクラブは星もなく、角川の公募短歌館はボツ。そういうのが重なると、「総合誌はオレのこと嫌いか!」ってなる。くじけやすい。



歌会たかまがはらは「雨」。ぺんぎんぱんつのお二人(しんくわさん、田丸まひるさん)がゲストの回。

シューティングゲームのうまいやつが来て雨粒全てよけて帰った/工藤吉生



つづきます。
プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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