「現代短歌新聞」2014年5月号を読む  ~届かないことがひとつの回答、ほか

現代短歌新聞の見本がきた。5月号。オレが注文したわけではない。

新聞の形になってるのは面白いんだけど、内容はそんなに総合誌と変わらないように思う。これを毎月読むとして、そんなに楽しいかと言われると、どうも。平均点には達しているようなんだが。ここでしか読めない何かがあってそれが面白ければなあ。

誰かがこんな賞をとりました、こんな本が出てます、というのが多い。広告多い。



一面に栗木京子さんのインタビューが載ってる。続くと思ってめくると終わっている。最後に一行「──ありがとうございました。」って入れたほうがいい。



「現代歌人特集」から。作品が5首ずつ載っている。この配列は意味がわからない。4ページあるが、最初のページは知ってる歌人が多くて、最後のページにはほとんど知ってる歌人がいないので、まあそういうことなんだろう。


ゆつくりと〈いま〉といふ時かたむけて濃茶の緑を私に流す/梅内美華子「一夜の茶事」
→「飲む」ではないんだよね。動詞の工夫。
「緑」には自然の良いイメージがある。
飲み物を飲むという以上に、豊かな時間がそこにある。


届かないことがひとつの回答とあなたはいって口をとざした/吉野裕之「春のからだ」
※吉は土に口。
→わかりあえないことのさびしさというか、なんというか。遠く隔てられた感じ。


いかならむ〈死〉の近づくやけふも晴れ樹々の緑の空にひろがる/矢野京子「 」
→コスモスの方らしい。
変わらないさわやかな景色に、死が近づくのが信じられない気持ち。 自分の死後も同じように空や樹があるというのが変なことに感じられることがオレはあるけど。



添削コーナーに、「々」のことを「同(どう)の字点」、「ゝ」のことを「一の字点」と呼ぶなどとある。



ひらがなで書けばやさしい君の名を線路のように眺めていたり/田中雅子『青いコスモス』
→さいとうなおこさんの「今月の秀歌」っていう欄から。
「線路のように」がポイントだろうね。どんなふうに眺めたのか。人によって線路の眺め方って違う気がする。どこかへ続くものとして見てるかもしれない。



不意にとまりし卓上時計斯くのごとき命終(みようじゆう)あらむ人またわれも/布幸一『秘色』


なべて悲劇的なる感じかた指摘して遠く友帰りゆく/清水房雄「折々くさぐさ」

これは「合同歌集『現代』を読む」から。
「現代」とか「新」とかすぐ名付けたくなるんだろうけど、すべては古くなる。
→後ろ姿を見送っているみたいなわびしさがある。
遠く帰っていく友。考え方感じ方もまた遠い。



オレみたいな投稿野郎が一番興味あるのは読者欄なんだけど、充実してるという感じではない。まず選者が知らない歌人だ。上位8首は評がつく。一席に記念品。なんだろ。
歌が年寄りだ。自然の歌が多い。ほとんど知らない投稿者だが、浜元さんだけは知ってる。
「さざ波」って目立つ名前なので。


互いに関連のないものがひとつの面にひしめきあっている。余白がない。広告が余白といえば言える。見たことない、とは思ったが、面白い、とは思わなかったな。



“[見本]購読をご検討いただければ幸いです。”って書いてあるから考えながら見たが、検討した結果、購読は無しで。

大人になっても、新聞といったらテレビ欄と4コマ漫画だと思ってるオレだ。

オレの住所は「短歌研究年鑑」で見てるんだろうな。そこ以外には住所を載せていないので。現代短歌社は以前『現代短歌』も送ってきた。



ということでほかに触れたいところがないのでこれについては以上であります。
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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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