第4回の空き家歌会のユーストリームを見てのツイートまとめ

第4回の空き家歌会のユーストを見ながらツイートしたものをまとめる。赤い字が詠草。





なんか通信状況が調子いいみたいなんで今から四回目の空き家歌会見る。わくわくする。ちょっと見たら肉の話してた。オレは鳥の唐揚げとか好き。



8点 H 肉球がないからだろう 生きていくのがこんなにも大変なのは

という歌についてのところまで見た。
じゃこさんの、肉球が足音を消す、という指摘になるほどと思った。安達さんはいい声している。

肉球に負荷がかかっているので、肉球とは何か、というところを考えたくなる。ユーストで言われてなかったところでオレが考えたのは、肉球は衝撃を吸収する、ということ。高いところからおりたりしても肉球によりダメージが減るのだ。だから、人生で奈落に突き落とされても肉球があれば大変じゃない。

あとは、フェチ的な面からも。触りたくなるということは、肉球を持ったら触られるということでもある。つまりみんなが寄ってきてかわいがってくれる。そんなふうにかわいがられたら生きていく大変さが減るんじゃないか。


みたいなことを誰か言わないかなと思いながら見てた。ではユーストの続きを見よう。今日は時間があるからずっとこんな感じで一首ずつツイートしていく。



8点 C 金出して太ったのちに金出して痩せようというやつだお前は

オレは「というやつ」が気になる。確かにこれは比喩かもしれないなあ。「金出して」の大胆さはオレも好き。




8点 J 鉄製の箸にはさまれ生肉がダリの時計に擬態していく

焼肉屋に行かないから場面にピンとこない。肉が時計になるのは不思議で面白い。けど鉄製とか擬態はすっきりしない。




7点 D 魚肉ソーセージをギョニーと呼ぶことを君と暮らした証にします

ギョニー。ジョニーっていう人名に似ているからまるで魚肉ソーセージが生きてるみたい。
こういうのって思い出にはなるけど、証とまで言えるんだろうか。



7点 G せつなさは耳から来ると知りながら啜るばかりの焼肉のたれ

っていう歌なんだけど、オレの読み方は誰とも違っていた。
せつない、というのはオレは恋愛と結びつけて考えた。せつなさが耳からくるのは、目の前の彼が別れ話を切り出すからだ。それを聞かないわけにもいかず、言い返す言葉もない。だからたれをすするしかないのだ。
肉を頬張る、かじる、のみこむ、いずれもこのせつない状況には合わない。ここは「啜る」だ。すするというところにまるで涙を飲んで泣いているようなニュアンスが加わってくる。


映像を見ていて、画面にとびこんでしゃべりたくなることがある。




7点 I 椎茸をステーキとして出すやつが三歩うしろで微笑んでいる

慣用句に思い当たらなかった。あんまり考えずに読んでた。ユーモアがあるようでもあり、異文化にのみこまれていく不気味さもあるような。




6点 O 肉牛が肉骨粉を食うように罪深くしかしそれでも生きよ

→議論があった歌。
誰目線、というのはオレも気になる。命令形の歌を自分に言い聞かせているというようにはあんまり読みたくない。
迫力があるのはとてもいい。




5点 L 夏痩せた身体は風にはこばれて鳥居をくぐれば新しい街

ジブリっぽいなと思ってた。登場人物がやせてて、夏で、軽やかに走ってて、鳥居あって、新しそうな町があって、心はフレッシュなの。
むしたけさんが自意識自意識と言ってるのもわかるかも。キラキラした場面にキラキラした人物。鳥居はいいアクセント。




4点 F 濡れているナガミヒナゲシに肉はなく胸の火という言葉をおもう

N音の繰り返しいいなあと思ったがそういうのは誰も言わないんだな。意味がわからないときに音を楽しむ。胸の火、が読みきれない。
下の句はu音o音が多く、くぐもっている。内側に火は灯っている。




3点 A 生活に関係のないひとだから一緒に食べるお肉がまずい

生活に関係ないひと、って、生活感のない人のことかと思った。だけど誰も言わないし、オレはよほど変な読みをする人なのかと思う。
この表現ではわからないなあ。




4点 K さみどりの巨峰はかたくやわらかく色づくためにふれあう果肉

表現に難はあるけどブドウの生命力を感じて嫌いじゃない歌。




3点 B 鉄製の大蛇が私を飲み込んで今日も社会の肉になります

電車なのはすぐわかった。自動車を「鉄のイノシシ」っていったりするのを何かで見た。
「大蛇に私は飲み込まれ」ではどうかな。最後の丁寧語はどう機能しているだろう。




3点 M ここはヒレここはロースとわたくしのからだでたとへばなしするひと

オレはエロではあんまり読まなかった。
食べられるために生きるような動物と同一視されることにより、もうひとつの世界では人間もあるいは食用にされるかもしれない、という予感、恐怖が官能とともに横切っていくイメージ。
でもあらためて表記のひらがなの多さや仮名遣いを見ると、女体のしなやかさを思ってしまうし、エロ読みに傾く。




1点 E ステーキにハエが三匹群がっているからこれは美味い肉だよ

これは面白くない。ジョークにしてもありふれている。ステーキより野菜でよく聞く話。ハエ3匹は多いけど、特徴といったらそれくらいか。 #空き家歌会



1点 N 十年で肥った君の体積が 世界に増えて嬉しく思う






見終わった。楽しかった。さようなら。



最後に、空き家歌会さんのブログにリンクを貼っておく。それぞれの詠草の作者さんなどはここでわかる。


http://t.co/u6W4Yv7VXE
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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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