藤子・F・不二雄「ドラえもん」1巻 内容と感想

藤子・F・不二雄 ドラえもん 1巻



はじめに

てんとう虫コミックスのドラえもんを1巻から順番に読んでゆく企画。大人になってから読むとどう変わるか、楽しみに読む。





内容と感想


未来の国からはるばると
久しぶりに丁寧に読んだが、これは面白い。

どのキャラクターも微妙に顔が違うが、後に大きく顔が変わったキャラはいない。のび太の顔はすでにこの段階で完成されているのがわかる。

ドラえもんがおもちを食べる場面がある。おもちを知らないということは、22世紀にはおもちがないんだろうか。オレはあと100年経ってもおもちはなくならないと思う。

セワシの話をポカーンと聞くのび太がいい。「じゃんけんさえ勝ったことがない」って逆にすごいよ。

のび太が未来のアルバムを見る。アルバムは無造作に置かれているが、この時からドラえもんは物を置き忘れがちなのか。「置き忘れる」→「勝手に使ってハプニングに」という黄金パターンの萌芽だ。

未来のアルバムでは就職できずに自分で会社を始めたとある。えらいじゃないか。
借金とりと写真撮ってるけど、なんだこれ。誰が撮ったんだ。

初めてタケコプターで空を飛ぶ場面がある。よく見るとドラえもんもセワシも背中にタケコプターをつけている。これは後に頭になるわけだが、背中につけた方が体への負担が少ないような気もしないでもない。

最後のコマでは電柱に「河井質店」とある。なんだろこれ。





ドラえもんの大予言
小池さんの家族が出てくる。似たもの夫婦で子供も似てるって、なんだかなあ。 ギャグなんだろうけど、うっすらいやなものを感じた。こういう家族がどこかにいそうで。




コベアベ
ジャイアンの名言のひとつ「買ったばかりのバットの、なぐりぐあいをためさせろ」がある。いつもは素手で殴るジャイアンである。
このセリフだけでもジャイアンはただのガキ大将ではない風格がある。




古道具きょう争
ちらっと見える空き地の土管が10本だ。

のび太の服が古くなり、ついに葉っぱ1枚になる。そばの男の子が「つぎが楽しみだなあ」と言う。何が楽しみなんだ…。




ペコペコバッタ
ジャイアンの服の模様がおかしい。

序盤の責任のなすり合いに、子供らしい残酷さを感じる。

お巡りさんの正体がすごい。マジかよ。ベトナム戦争とか、時代を感じる。

ペコペコとあやまるどころではない。有害な道具に見える。




ご先祖さまがんばれ
タイムマシンを使う1ページまるまるの大ゴマがある。もしかしたら初めてのタイムマシン使用シーンだろうか。

その後ドラえもんの頭が矢で射抜かれる。
この頃からタヌキと言われて怒っている。




「どっちも自分が正しいと思ってるよ。戦争なんてそんなもんだよ」というセリフはこの話だ。感心するようなセリフだ。

そもそもこういう戦争は正しいとか正しくないで争ってるんだろうか? 正しさ以前のところで利益を欲しがるから戦争になるのでは…なんて思った。
確かに戦争はお互いに相手が先制攻撃しのを原因にしたがるよな。そこが汚い。これは正当防衛だ、とどうしても言いたい。そして仕方ない仕方ないという素振りで戦争する。




かげがり
自分の影が意志を持ち本体と入れ替わる、って怖い話だな。
ハサミで切りとりノリでくっつけるという、工作レベルなところがいいね。

タイトルのところだけハサミに顔がある。
ドラえもんの手でよくハサミ使えるな。



おせじ口べに
話の内容より、別にソッチのケもない男達が口紅を塗ってるのがおかしい。

パパが絵を描く場面がある。えかきが夢だったんだよな、確か。エスパー魔美のパパはプロの絵描きだったな。





一生に一度は百点を…
「学園祭の打ち合わせがある」と言ってる。小学校でもそういうのがある学校もあるんだな。

しずかちゃんのパパに加えジャイアンのパパも出てくる。

「サラサラサラノチョイチョイ」って面白い擬音。




プロポーズ作戦
のび太のママってきれいだったんだなあ。メガネでだいぶ印象がかわる。メガネをすると目が点になるからだ。

子供がこれくらいの年になっても結婚記念日を祝って自分たちを幸せって言える夫婦は素敵だな。




○○が××と△△する
「ゴーゴーをおどる」に時代を感じる。
ドラえもんがネズミを怖がるのはこれが単行本では最初になる。
しずかちゃんは郷ひろみのファンだ。 

のび太の「チューをする」という表現が小学生らしい。「キス」は小学生には使いづらい言葉だろう。
しずかちゃんとチューができたら死んでもいいと言うのび太。かわいいもんだ。




雪でアッチッチ
腹に湯たんぽを入れ外出するのび太はたいしたやつだ。

ドラえもんも寒がりだ。しかし「よわむし」と言われると豹変する。煽り耐性ゼロ。





ランプのけむりオバケ
177ページの「ギロ」というドラえもんの顔が笑える。 




走れ!ウマタケ
みんなで竹馬やってる。ドラえもんは22世紀に竹馬は流行らないと言う。そうだろうなあ。

のび太が特訓して竹馬に乗るのがえらい。

ジャイアンのかあちゃんは単行本ではこれが初登場か。持ってる箒の形が昭和だ。





 
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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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