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闇金ウシジマくん「フリーターくん、堕ちた!?」内容と感想

真鍋昌平「闇金ウシジマくん」のコンビニ本の内容と感想を書くシリーズ。

「フリーターくん」は全26話。けっこう長い。




第1話。
この主人公・宇津井は35歳で、人材派遣で肉体労働をしている。親に寄生しパチンコで多額の借金を作ってる。
仕事についていけず、根性も悪い。



第2話

宇津井の母がカウカウファイナンスに融資を頼む。株で金が必要なんだそうだ。オレには「追証」というシステムがさっぱりわからないが、とにかく金がいるようだ。
ウシジマ社長は巧みな駆け引きで宇津井の母を手玉にとる。このへんのうまさはさすがウシジマ社長だ。
20万の融資のために50万の借用書にサインを求められる。




第3話

宇津井がパチンコで負けたり買ったりする。
機種は「営業の魂」という。いかにもありそうな機種だ。

→簡単に金が儲かる体験が真面目に働く意欲を殺ぐのではないか?と思った。



第4話

宇津井の母の苦悩。
ウシジマ社長と株に詳しい樺野がグルになり宇津井の母に迫る。

悪い人物に動物の名前がつくケースがあるが、今回はカバか。



第5話

宇津井の母は樺野に連れられヒポポタマスクレジットへ。猛烈に上がると煽られて新興株を買う。
樺野はどこが上がるかは口で言わずペンでつつくだけ。「判断はご自身で」と言う。逃げ道を用意しとくわけか。
樺野は樺谷が本名なんだな。



第6話

木都根という奴も出てきて宇津井の母を陥れる。このへんのからくりは複雑だ。株がわかれば面白く読めるんだろう。
樺谷がつかませた株は暴落が予想される株だ。しかも実際には買わない。金は家を売らせて取る。



第7話。

宇津井は同級生橋本と会う。家族も仕事もある橋本に対し、宇津井はそれらを否定するようなことを言う。

宇津井の鬱ブログの文面が宇津井の内面を語る。宇津井は孤独で自信がない。



第8話

宇津井の母が買った株が上がる。売って利益を確定させようとするが樺谷はうまく言って止める。



第9話

宇津井が出会い系で女をひっかける。
回想で「チャーミー18歳」というのが出てくるが、そのすぐ上に「ふしぎ動物園」とあるのが面白い。




第10話

ユカという美人でもない少女と歩く。ゲーセンで宇津井は人気者だが、ユカは興味ない。ユカと盛り上がることもなくホテルへの遠い道を歩く。




第11話

ユカは会話が苦手で学校ではすごく気を使う、寂しいのと小遣い稼ぎで出会い系やってると言う。
宇津井はつらい失恋を語る。
お互いの話は理解できないが、セックスはした。

宇津井はユカに負担と恋に似た感情の両方を感じた。




第12話

宇津井は求人誌の明るい広告を苦手と感じてる。わかるわかる。宇津井の理想の求人広告が面白い。

宇津井の母が買った株が暴落をはじめる。



第13話

宇津井の母の借金が夫にバレる。険悪な夫婦。
宇津井は壁を殴り穴を開けるが、そこに前向きな言葉の書かれた日めくりカレンダーのようなものが貼ってある。皮肉だ。



▼コラム

島田というライターがエロ本の編集者になって苦労した話。エロい写真を撮るのを競ったとか、ひょんなことから警察に目をつけられたこと。無実の罪でこうなるのはきついな。




第14話

宇津井母の苦悩は続く。家を売っても借金は残る。親戚を回って借金を頼む。



第15話
宇津井母、苦労のあまりちょっとおかしくなってくる。



第16話

宇津井が家を出る。ネカフェで過ごすなどし日雇いで生きる。
謝りに家に帰ろうとしたら入れてもらえなかった。

見開き2ページの公団住宅があまりにもわびしい。とても印象的だ。



第17話

さまよう宇津井。ホームレスの社会ともなじめない。
「捨てていい過去しかない奴は目の奥が暗い」



第18話

ゲストハウスで暮らす宇津井。こういう施設があるのか。
あみだくじの例え話、オバQのこと。ビニール傘越しの街並み。詩的と言っていいくらいだ。



第19話

宇津井はゲストハウスの幸という女性と親交を深める。



第20話

幸はゲストハウスのオーナーと不倫してる。
宇津井は腰をいため働けなくなる。苦しくなる。



第21話

宇津井は自己破産しようと法テラスに相談する。
ギャンブルでの借金は免責にならない、債権者を騙して借りるのもダメ、などの話。

宇津井の失恋…みたいなこと。幸はちょっと不思議な、つかみどころのない一面があるな。



第22話

公園でホームレス達と夜を過ごす宇津井。
いろいろ話してくれるマヌケ面の優しいホームレスに罪を着せて裏切ってしまう。




第23話

宇津井が不良グループに絡まれる。金を奪われ石を投げられ気絶する。

景色を描いたコマがさみしい。街はさびれ、自然は美しくなく、人々は遠い。




第24話

宇津井は痛めた頭にガムテープをまく。
親に電話し入院した母を見舞う。
父に謝り和解する。

成長したな、宇津井。彼はたくましいと思う。



第25話

宇津井の母はウシジマを信頼している。それは誰にも相手にされなくなったからだと宇津井は考える。
電線があるが、これが人同士のつながりを意味するのだろう。
宇津井はウシジマに、借金は自分が返済するからもう親には関わるな、と言う。




第26話

宇津井は介護の仕事などで生き生きと働き、借金も返す。親との関係もよくなる。




▽おわりに

終盤はウシジマ社長らは大人しい。前半飛ばしすぎたか。

宇津井の成長が印象的だった。一人でいちこち行くようになったり、ユカとの出会ったあたりから態度が変わってきたようだ。とりあえずはハッピーエンドだ。
家は戻ってはこないが、この漫画にそこまでの勧善懲悪を求めてはいけない。成長した宇津井ならきっとこれからの問題もうまくやっていくだろう、と期待して本を閉じる。





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プロフィール

工藤吉生(くどうよしお)

Author:工藤吉生(くどうよしお)
仙台市在住。2011年に枡野浩一さんの「ドラえもん短歌」の影響で短歌を始めました。

▽短歌雑誌「短歌研究」「角川短歌」などの読者投稿欄、
▽新聞歌壇「毎日新聞」「日本経済新聞」「読売新聞」「河北新報」
▽テレビ「NHK短歌」
などで作品を発表してきました。

短歌結社「塔短歌会」に2012年から3年間所属していましたが退会し、現在は「未来短歌会」彗星集に所属しています。

▽角川短歌ライブラリ刊行記念「わたしの一首」コンテスト大賞受賞。
▽第57回短歌研究新人賞候補。
▽Eテレ「NHK短歌」年間大賞(2016年3月、佐佐木幸綱選)。

ゴールデンボンバーの歌広場淳さんにツイッターで短歌をほめられたことがあります。

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